JShift

SwiftUI 製のシフト管理・給与計算アプリです。Google アカウントでサインインし、Google カレンダーと同期しながら複数バイトの予定や給与を一元管理します。給与形態・締め日・休日／深夜手当・通勤手当・単発案件など、学生バイトの実情に合わせた細かな設定がアプリ内で完結します。

画面と機能

シフトタブ

• Google カレンダーの予定を CalendarManager が Realm に同期し、カスタムカレンダー (CalendarView) で日別に表示。
• 予定ボトムシート (ShiftSheetView) から、Google イベント・単発バイト (OneTimeJob)・支給日表示をまとめて確認／編集。
• 過去 N 週間（既定は 3 週間）の実績を AI 的に再提案する「シフト提案」リストを搭載。詳細設定 > シフトの提案 で無効化や参照期間の変更が可能。
• プル・トゥ・リフレッシュで Google カレンダーを再同期。支給日を ON にしているバイトは指定日に自動でシート内に出現します。
• LaunchScreen では Rive アニメーションを流しつつ Google サインインと初回同期完了を待機。復元済みセッションがあればそのまま ContentView に遷移します。

給与タブ

• SalaryView で月／年単位をワンタップ切り替え。PagedInfiniteScrollView によりスワイプで期間を移動できます。
• 給与構成は Apple Charts のドーナツチャートで可視化。通勤手当の含有／除外をトグルで切替。
• SalaryManager が Realm のシフト実績と SwiftData の wage 設定から、深夜 25%・休日 35%・通勤手当・休憩控除を考慮した見込み額を自動計算。確定額は SalaryHistory に手入力して保存できます。
• 単発バイト (OneTimeJob) の実績も同じ画面で集計し、給与 0 円のバイトを隠すオプションも用意しています。

設定タブ

• アプリ情報: AppInfoView が GitHub API から最新コミットを取得し、ビルドと比較して Shimmer エフェクト付きで表示。ワンタップでコミット一覧へ遷移。
• バイト設定: カラー、給与形態（時給／日給）、基本給履歴、給与実績、通勤手当、休憩ルール、深夜／休日手当、締め日・支給日、支給日表示の有無までフォームで完結。
• カレンダー: デフォルト追加先、同期対象カレンダー、バイト予定のみ表示モードを切替。
• 通知: PermissionKit / NotificationPermission で権限を案内し、給料日通知を先行実装（現状は UI のみで通知送信は未実装と注記済み）。
• 詳細設定: シフト提案と参照期間、給与 0 円のバイト表示をトグルで制御。
• プロフィール: Google アカウントのアイコン／名前／メールを CachedAsyncImage で表示し、サインアウト操作を提供。
• 開発者向けメニュー: UserDefaults (JS_* キー) と Realm データのブラウザ、オンボーディング版数・SyncToken・Realm 全削除、擬似クラッシュ（Kill App）などローカル開発に便利なツールを搭載。
• ライセンス一覧: LicenseList を利用して依存 OSS をアプリ内で参照できます。

技術スタック / アーキテクチャ

• UI: SwiftUI + Observation。AppState.shared を @Environment(AppState.self) で共有し、Google サインイン状態や同期完了フラグを一元管理。
• 永続化: バイト定義・単発案件は SwiftData (JobSchemaV1)、Google カレンダーイベントは Realm (Event モデル) に保存。CalendarManager 以外からの DB 変更は行わないポリシーです。
• 同期: CalendarManager が Google Calendar API (GoogleAPIClientForREST_Calendar) を呼び出し、Sync Token を活用して差分取得。invalid token(410) もリカバリします。
• 認証: GoogleSignIn SDK + GoogleSignInManager。アプリ起動時にセッション復元 → アカウントが無ければランチャーにサインインボタンを表示。
• 給与計算: SalaryManager がイベント毎に通常／深夜分を分解し、休憩設定や休日割増・通勤手当を反映。Storage (UserDefaults) の各種フラグで UI と計算挙動を切替。
• アニメーション / UX: RiveRuntime（起動画面）、SwiftUI Shimmer（AppInfoView）、PagedInfiniteScrollView（給与スワイプ）、OBWelcomeView（アップデート案内）などを活用。

データフロー概要

1. JShiftApp が SwiftData ModelContainer を初期化し、LaunchScreenView を表示。
2. GoogleSignInManager.restorePreviousSignIn() でセッション復元 → 成功時に AppState を更新。
3. CalendarManager.syncGoogleCalendar() がカレンダー一覧とイベントを並列取得し、Realm へ保存。SyncToken も Storage に退避。
4. 同期完了後に ContentView が表示され、タブ毎に @Query で SwiftData を監視しつつ、Realm イベントを ObservedResults で反映。
5. 給与タブでは SalaryManager が Realm イベント + SwiftData 設定を合成し、UI へ渡します。

ディレクトリ構成

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├── JShift/                 # アプリ本体（SwiftUI, SwiftData, Realm, Lib）
│   ├── Lib/                # GoogleSignIn, Calendar/Salary Manager, Storage, Utilities
│   ├── Models/             # AppState, CalendarManager, Realm/SwiftData モデル
│   ├── Views/              # Shift / Salary / Setting / Launch / Onboarding など
│   └── Assets, RiveAssets  # 画像・Rive ファイル
├── JShiftTests/            # ユニットテスト（Swift Testing プレースホルダ）
├── JShiftUITests/          # UI テストターゲット（テンプレート）
├── ci_scripts/             # Xcode Cloud / CI 用スクリプト
├── JShift.xcodeproj/       # Xcode プロジェクト & SPM 設定
└── LICENSE

開発環境

• macOS Sonoma 以降
• Xcode 16.x（iOS 18 SDK, Swift 5）
• CocoaPods は未使用。すべて Swift Package Manager で解決されます。

セットアップ手順

1. リポジトリを取得

   git clone https://github.com/shinking02/JShift.git
   cd JShift

2. 初回は Xcode で ci_scripts/ci_post_clone.sh を呼び出す設定に合わせ、必要なら手動実行してパッケージプラグインの指紋チェックをスキップします。

   sh ci_scripts/ci_post_clone.sh

3. open JShift.xcodeproj でプロジェクトを開き、Swift Package の解決を待ちます。
4. 自前の Google API 資格情報を設定（次節参照）。
5. 任意で Info.plist の CommitHash をビルドスクリプトなどで差し替えると、AppInfoView のステータス判定が正しくなります。

Google 認証 / カレンダー API 設定

1. Google Cloud Console で iOS 用 OAuth クライアントを作成し、GIDClientID と URL Scheme を JShift/Info.plist に設定。
2. Google Calendar API を有効にし、GoogleSignInManager が要求する https://www.googleapis.com/auth/calendar スコープを許可してください。
3. URL Types に OAuth のリダイレクト URI（com.googleusercontent.apps.<CLIENT_ID>）を追加。
4. CalendarManager はユーザーの全カレンダーを同期し、設定 > カレンダー で有効／無効を切替できるため、不要なカレンダーを OFF にしておくと Realm の肥大化を防げます。

ビルド & テスト

# プロジェクトを開く
open JShift.xcodeproj

# Debug ビルド
xcodebuild -project JShift.xcodeproj -scheme JShift -configuration Debug

# 単体テスト（Swift Testing ベース）
xcodebuild test -project JShift.xcodeproj -scheme JShift \
  -destination 'platform=iOS Simulator,name=iPhone 15'

# クリーン
xcodebuild clean -project JShift.xcodeproj -scheme JShift

テストターゲットは雛形のみです。給与計算やカレンダー同期のロジックにテストを追加する場合は JShiftTests/ 以下で Testing パッケージの API（#expect など）を利用してください。

開発時のヒント

• Developer 設定: シミュレータでも 設定 > 開発者向け から UserDefaults / Realm の中身を確認したり、SyncToken をリセットできます。
• App 情報カード: 設定 先頭の GitHub カードで最新コミットとの差分を即確認可能。Shimmer が消えれば比較完了です。
• 通知機能: UI は実装済みですが、現状はサーバレス通知が未配信なためドキュメントどおり「開発段階」です。
• ローカライズ: すべて日本語固定。多言語化が必要な場合は String のハードコード部分から着手してください。

依存パッケージ（一部）

• GoogleSignIn / GoogleSignInSwift — OAuth サインイン。
• GoogleAPIClientForREST_Calendar — カレンダー一覧・イベント取得。
• RealmSwift — Google カレンダーイベントのローカルキャッシュ。
• SwiftData — Job / OneTimeJob などアプリ内データモデル。
• Charts — 給与チャート描画。
• RiveRuntime — 起動画面アニメーション。
• CachedAsyncImage — プロフィール画像のキャッシュ表示。
• LicenseList — OSS ライセンスビュー。
• PermissionsKit + NotificationPermission — 権限ダイアログ誘導。
• SwiftUI Shimmer — AppInfoView のローディング演出。

既知の制限 / TODO

• 通知配信は UI のみで、バックエンド連携はこれからです。
• ユニットテスト・UI テストはいずれもテンプレート状態です。給与計算や Google 同期の回帰防止にはテスト追加が必要です。
• UI テキストは日本語固定で、英語などのローカライズは未対応です。

ライセンス

本リポジトリは Apache License 2.0 で提供されています。